宝石の定義とは?
宝石と聞くと、多くの方がダイヤモンドやルビー、サファイアなどキラキラと輝く宝石を思い浮かべられるのではないでしょうか?大きくて輝きのあるイメージが強い宝石ですが、希少性が高く、美しい外観をしていて、モース硬度が7以上ある天然鉱物のことを宝石と指すと定義されています。

モース硬度とは、鉱物に対する硬さをはかる尺度のことです。1~10まで整数値があり、数値が高ければ高いほど硬い鉱物になります。モース硬度7以上の天然鉱物を宝石の硬度基準として設定することで、耐久性を保証し、宝石の美観を失うことがありません。
このように硬度基準を設けることで、二酸化ケイ素が結晶してできた石英(せきえい)が、砂埃(すなぼこり)中に多く含まれている石英以上の硬度を持っていないと、宝石としての輝きや美しさが損なわれてしまうことを防げるようになります。
たとえばダイヤモンドはモース硬度10で、最も硬く耐久性のある宝石として知られています。このように硬度の基準を設けることで、傷がつきにくい宝石として扱われ、価値が高くなります。
貴石と半貴石
貴石とは、一般的に宝石と呼ばれているもので、希少性が高くて美しい外観をしており、モース硬度が7よりも高い天然鉱物のことを指しています。一般的な貴石としてダイヤモンド、ルビー、サファイア、エメラルドの”4大宝石”が挙げられます。
また、モース硬度が7以上あるものでトパーズ、アクアマリン、キャッツアイ、ジルコン、ペリドット、ガーネット、トルマリンがあります。ヒスイ(高度6.5~7)とオパール(高度6.5)は、モース硬度は7以下ですが、あまりにも美しい外観をしているため貴石として扱われています。
一方、モース硬度が7以下のものは、半貴石と呼ばれています。鉱物や有機物で、外観が美しいものすべては半貴石に該当します。それには水晶(クォーツ)、アメジスト、ラピスラズリ、ターコイズ、ムーンストーン、タンザナイト、ローズクォーツ、マラカイトなどが挙げられます。
鉱石とは?
地球は岩石で構成されており、岩石は鉱物である無機質の結晶化した天然物質です。鉱石は鉱物の中で資源とされているものを指しています。
宝石は美しくて、耐久性(高度)があり、希少性があることが要件ですが、これを満たすためには鉱石であることが必要です。現代に至るまで約5,000種類以上の鉱物が発見されていると言われています。

